福田ゆみ:こんにちは、福田ゆみです。
9月ですが、まだ暑いですね。
税務会計講座、今月も隅田先生、よろしくお願いします。


隅田:ゆみさん、よろしくお願いします。

福田ゆみ:先生、今月はどんなお話ですか

隅田:はい。今月から、3か月に渡って消費税についてお話していきます。

福田ゆみ:消費税!

隅田:はい。私たちに、とっても馴染みのある税金ですね。
ところで早速ですが、ゆみさんはどんなときに消費税を納めていますか?


福田ゆみ:お店でモノを買ったときです。

隅田:違和感はありませんか?
ふつう、税金は役所に納めますよね。ちなみに税務署は役所の一つです。


福田ゆみ:そう言われれば・・・。

隅田:ひとくちに税金と言っても、誰が納めるかによって、「直接税」と「間接税」の2つに分かれます。
私たちが役所に直接納める税金を「直接税」と言います。法人税や所得税はこちらですね。
反対に、お店がいったん預かって、お店が納める税金を「間接税」と言います。


福田ゆみ:消費税は「間接税」なんですね。

隅田:そういうことです。
では、ゆみさん。お店が消費税を納めるところ、見たことありますか?


福田ゆみ:そんな・・・、見たことないです。

隅田:でも、気になりませんか?どのように計算して、どのように納めているか。


福田ゆみ:ん〜。でも、ふつうに納めているんじゃないですか。

隅田:その「ふつう」というのが、ちょっと気になりますね。
では、例えば、ゆみさんだけに年間1000万円を販売する、Aという会社があるとします。
Aという会社は、ゆみさんから年間いくらの消費税を預かることになりますか?
(現在の消費税率は8%)


福田ゆみ:80万円ですね。

隅田:では、80万円をそっくりそのまま納めていると思いますか?

福田ゆみ:え?違うんですか?

隅田:あ、やっぱり「ふつう」とはそういう意味でしたか。
よく考えてみてください。物流というものがありますよね。川上から川下へとモノが流れていくわけです。
Aという会社は、1つ川上にあるBという会社から500万円で仕入れて、ゆみさんに1000万円で売っているとしましょう。
500万円に対する消費税はいくらになりますか?


福田ゆみ:40万円です。
っていうか、Bに払っているんですか?


隅田:そういう疑問、当然に出てくると思います。
つまり、消費税という税金が想定している納税者は、一番の川下にいる最終消費者です。中流にいるお店ではありません。
ですが、ゆみさん、お店に行った時に「あなたは最終消費者ですか?」と聞かれたことはありますか?


福田ゆみ:笑。そんな質問されたら、びっくりします。

隅田:そうですよね。ありえないです。
ところが、そのお店が、例えば小麦粉を売っているとします。
その小麦粉を、パン屋さんが買うこともできますし、私たち最終消費者が買うこともできます。
しかしお店は、誰が買ったか、いちいち確認していないのです。
というか、できません。実際の物流は、網の目のように複雑に入り組んでいるからです。


福田ゆみ:はい。

隅田:では、物流が複雑に入り組んでいる状態で、消費税の当初の想定である、最終消費者だけを納税者にするには、どうすればいいと思いますか?

福田ゆみ:え〜?まったく分かりません。

隅田:では、このイラストを見て、頭を整理しましょう。


隅田:消費税を、Aはゆみさんから80万円預かります。一方でBに40万円払います。
一方のBは、Aから40万円預かります。


福田ゆみ:はい

隅田:それぞれの会社の手元に残っている消費税はいくらでしょう?

福田ゆみ:手元に残っている消費税、ですか?
Aは、引き算すれば40万円で、Bも40万円。


隅田:これを合計するといくらですか?

福田ゆみ:80万円です。

隅田:ゆみさんは最初、いくらの消費税を払いましたか?

福田ゆみ:80万円です。あっ、一緒だ。

隅田:そうなんです。
役所としては、過程はどうであれ、最終的にゆみさんの払った消費税と同額のお金を納めてほしいのです。まあ、極端な言い方ですけどね。
そして、AとBが、それぞれの手元に残っている消費税を納めれば、ピッタリ同じ金額になります。


福田ゆみ:じゃあ、お店はこうやって納めているんですか?

隅田:そうです。
@消費税はまず、物流の、どの位置での取引であろうと関係なくかけることにしています。
しかしこうすると、二重・三重にかかり、累積してしまいます。
Aそこでお店(事業者)に対し、累積分である「支払った消費税」を記録し、「預かった消費税」との差額だけを納めなさい、というふうにしているのです。
ちょうど、法人税や所得税の計算のために、お店は日々の取引を記録しています。このときに合わせて「支払った消費税」も記録しておけば、いくら手元に残っているか簡単に計算できるでしょ、というわけです。


福田ゆみ:すごい。勉強になりました。

隅田:せっかくですので、もう一歩。
もし、2000万円で仕入れた商品を、1000万円で叩き売ったら、消費税はどうなると思いますか?


福田ゆみ:え・・・?2000万円が1000万に・・・?
マイナス80万円・・・。
還ってくるんですか?


隅田:そうです。税務署が還してくれます。
このように、納めたり、還してもらったりするのが消費税なのです。


福田ゆみ:還ってくるなんて、意外ですね。

隅田:講座を通じて、消費税にぜひ興味を持ってもらいたいと思います。
といったところで、今月の講座は終了です。


福田ゆみ:隅田先生、今月もありがとうございました。


Point
1.税金に2種類(「直接税」と「間接税」) 消費税は「間接税」
2.消費税は、事業者が「預かった消費税」と「支払った消費税」の差額を納めている。
3.「支払った消費税」が「預かった消費税」より多ければ、還ってくる。